山賊ヴァンクス の らっきーくっきーもんじゃゴホッゴホッ

ここは大規模MMO マビノギ にて活動するある一人の山賊(砂賊)の日々の出来事を徒然なるままに書き綴った個人ブログです。

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自作小説 「葉山探偵事務所」 2/3

追記に掲載。

―――――


「それじゃあ、葉山さん。あとはよろしくおねがいしますね」
「はっ!?ちょっとまて!」
「さよならー」
絶対に全力で走っているような速度でエドワードは夕闇に消えていった。逃げられた。
「あ、あのくそっ……」
「葉山、さん」
 視線を戻してから、葉山は戻すべきじゃなかったと後悔した。
麻間がすごく恥ずかしそうな、男性を初めて見たような挙動でこっちを見てくる。
ギャップなのか、それともイメージアップなのか、正直なところ、葉山にはまさにど真ん中のストライクだった。この後、どのみち麻間が普段の顔に戻ることは予想しやすかったが、今は飛んでくるキラキラ目線が恐くてまともに彼女を直視することができない。思わず口元を隠して、顔が赤いのを見せまいとする。
「くそ、とんだ切り札だな……」
自分の根にある本性を怨みながら、鼓動が早くなっていくのを感じた。
「あ、の……私の家に、泊まっては、もらえません……か?」
 いちいち自分の弱い仕草と言葉遣いで攻めてくる。ひどい演技力だ。運動部なんかじゃなく、演劇部に入ればいいだろうに。
「わ、わかった。許可する。いや!泊まらせていただきます……。泊まらせていただきます!だから!その目線で覗き込んでくるな!もうやめろ!こ、これ以上は!」
「ほんと!?やったー!」
 一気にいつもの麻間に戻った。それと同時に、葉山は自分の中の理性がオーバーヒートしているのを必死に廃熱して抑えていた。
「それじゃ、葉山先輩、早くあがりましょう!」
 まるで病み上がりのようなおぼつかない足取りの葉山を、元気な麻間が連れて二人は家に入っていった。

 時刻は、九時を過ぎた。
「……。人影は、まだないな。……」
 家の周りに不審者がいないか、カーテンの隙間から観察する葉山は、できたてのチョコチップクッキーをほお張りながら呟く。
 麻間の家は外見どおり部屋が広く、リビングは家具を置いているというのに、足の踏み場だけで七畳ぐらいはある。
「これ美味しいな」
「え、あ、あありがとうございます!」
 褒めただけで顔を赤くして体を小さくする麻間を横目で見ながら、葉山はクッキーを食べる手を進めていく。
麻間は家にあがるときこそ元気だったが、あがってからは妙にもじもじしたり、口ごもったり、呂律が回らなかったりと、段々意味不明になってきていた。
 葉山は馬鹿ではないので、麻間から飛び散るラブラブオーラが見えるのだが、本人には麻間は恋愛対象外だった。
「さてと、寝るか」
「え!?ま、まだ九時ですよ!?」
「今の俺は万が一のためのボディーガード役みたいなもんだ。探偵としての調査は明日やる。お前に聞くこともない。とすれば、寝るしかない」
「そ、そんなあ。もっとおしゃべりしましょうよお」
「ここんとこ十分に寝てないんだ。寝させろよ」
そう言って、人の家にあがりこんだ身分の礼儀もわきまえずに、ソファに寝転がる。
しゅん、としてしまった麻間がクッキーの入ったお盆を片付けようとすると、突然葉山ががばっと起きた。
「な、なんですか?」
 葉山の顔は真剣で、瞬時に部屋を見渡し、何かの気配を読み取ろうとしているようだった。
麻間は直観的に、もしやこれはストーカーが忍び込んだのだろうかと悟った。そして途端に、自分も怯えるように部屋中を見回した。
「あ、あの、葉山先輩、な、なにかいるんですか……?」
「しっ!」
 鋭い沈黙を促す言葉に、麻間の肩が震えた。間違いなく、なにかがいるのだ。自分にはわからないが、彼にはわかっている。
 浅間の中に、怯えと恐怖のほかに、彼への尊敬と期待の念が沸きあがってくる。
 この人と一緒にいれば、自分はきっと大丈夫。
「あそこか」
ゆっくりと、葉山がリビングを歩いて行く。
行く先は、廊下だ。恐怖とそれに抗う気持ちを胸に、麻間もついていく。
そして、葉山の動きが止まった。
くるりと浅間に向き直る。
「風呂、借りるぞ」
「……え?」
 それっきり言って、葉山は着いたところのドアをあけて更衣室に入っていった。
「タオルタオルはーっと、これか。タオルも借りるぞー」
脱衣所から聞こえる若い男の陽気な声に、へなへなと麻間の腰が地面に落ちる。
思わず拍子抜けしてしまって、言葉が出ない。絶句だ。
ただ、口からは深いため息が出るのみだった。
 麻間の中の葉山に、少しだけ亀裂が入った。

 翌朝、意外と早起きな葉山がソファに座って新聞を広げているのを見ながら、麻間は寝ぼけも合わさって昨日について考えていた。
 あのお風呂のあと、自分の中の葉山像に亀裂が入ったのは事実だが、そこで拍子抜けした代わりに、良いこともあった。
良いこと、というのは別段親切だったとか、見直したとか、そういうものではなく、ただ絵的に、ベリーグッド!と言わざるをえないものを見れたということである。
それが、風呂上りの葉山の、ズボンを穿いた半裸体だ。
体全体が均衡のとれた程よい筋肉で覆われていて、例えるならミドル級のボクシング選手のよう。腹筋はもちろん六つに割れており、むさ苦しいほど毛深くはない。色白で、男としては繊細な体つきのようだが、タオルで髪をくしゃくしゃ拭いているときの上腕二頭筋には逞しさが浮き出ていた。
見た瞬間、凍りついて、鼻血が出ていることすら気づかなかった。
そしてとどめの一撃のごとく、それを見た彼がやってきて、ポケットからティッシュを取り出し、鼻血を拭いながら一言。
「血、大丈夫か?」
 その時の、顔の近さ、知らなかった彼の体の大きさに圧倒され、再び濁流のごとく押し寄せる鼻血の滝を、もらったティッシュで必死に塞ぎながら、浅間はただ「はい、はい」と答えるしかなく。
そこから意識が途絶えて、気づいたら朝だったのである。
「よう。起きたか。……なんだまだ鼻血止まってないのか?」
 面倒くさそうな顔で葉山は見てくる。
麻間はまだ鼻にティッシュを詰めたままだった。起きたあとに昨日の映像を思い出して、また噴き出たのである。
「昨日は盛大に噴出してたからな。でっかい水溜りできてたし」
 麻間はそれを見ていないので、おそらく気絶した後のことだろう、と悟った。鼻血の出血で気絶するなんて初めてだ。
葉山がくっくっと思い出して笑う。
「そんなに、笑わないでくださいよ……」
 本当は声を大にして反論したいが、好きな男性の裸を見て鼻血を出した自分の馬鹿さ加減を考えると、段々と声が小さくなる。
「悪い悪い。いきなり鼻血出すから面白くてな」
 もう少しぐらい謝って欲しいと思ったが、話題にするほうが恥ずかしいので、麻間は何も言わない。
ふと思って時計を見てみると、八時五分を過ぎていた。
「え!?え!?うそ!遅刻しちゃう!」
 今日は平日で、普通に学校のある日だ。大慌てで支度をしなければならない。
「き、着替えなきゃ!」
「もう着替えてるだろ」
「え!?あ、ほんとだ」
「あとは教科書ぐらいだろ。早く行ってこい」
 葉山が追い出すようにしっしっとしながら、また新聞を読み始めた。
まるでもう前から住んでいるような余裕さをもつ彼の態度に、少しは手伝ってもいいじゃない、と苛立つが、迫る時間にその気持ちはすぐに失せ、焦りが勝った。
ドタドタと階段を上り、二階の自分の部屋に突入し、瞬時に今日の曜日と授業の組み合わせを思い浮かべ、カバンに入っている昨日の教科書をひっつかんで、新たに今日の分と交換させる。
いつものように予定帳を開くと、今日は久しぶりに友達の敬子たちとゲーセンに遊びに行くことが書いてあったので、財布もカバンに入れておく。
机に立ててある鏡を見て、寝癖チェックと身だしなみを整え、よし、と部屋を出て階段を下りる。玄関に葉山がいた。
「けっこう早いな」
「遅刻しそうなんだから当たり前ですよ!」
 いちいち説明するのも面倒だが、言ったことで大事なことを思い出せた。
「あ、葉山先輩、外出るときは戸締りよろしくお願いしますね!あと、植木に水をやって、洗濯機を回しておいてください。それじゃあ」
「ちょっとまて」
「はい?」
 振り向くと、放物線を描いて銀色のものが差し出した麻間の手のひらに収まる。
家の鍵だ。
「俺が出て行ったときに持ってなけりゃ、困るだろ?」
「え?でもそれじゃあ、葉山さんはどうやって戸締りを?」
「俺は鍵なんてなくても戸締りできるんだよ。いいから、ほら、早く行け」
「う、う~ん、それじゃあ、行ってきます」
「おう、行ってらっしゃい」
 三秒でチェーンロックと二つの鍵を開けて、麻間は飛び出していった。
バタンと閉まる玄関の扉をしばらく見たあと、少し伸びをして、葉山も仕事に入る。
「さてと、聞き込み調査と、行きますか」

 遅刻はなく、代わりに汗だくで麻間は朝の会を終えたあと、自分の机に突っ伏していた。
「あ、朝ご飯食べずに走ったの、何年ぶりだっけ・・・」
 気絶とはいえ、寝た時間が少し早かったので眠くはないが、口は乾くし、腹には鈍痛が響いている。足も重い。
部活の朝練は陸上部にはないが、それでも麻間は朝に強いほうなので遅刻しそうな時間帯には登校することが稀だった。
最もピンチだったのは中学生のころ、恐い先生の授業のある日にノートを忘れ、朝のうちに家と学校を往復したことだが、それに比べればマシとはいえ、さすがにその時でも朝ご飯を抜いたことはなかった。
慣れないことに、体が腹痛を訴えてくる。
「ゆ~み。おはよ」
「あ、敬子」
 敬子は幼馴染で、よく放課後遊んでいる親友だ。
「珍しいね。友美が遅刻しそうなのって」
「うん、そうだね……」
「う~ん、元気ないねえ?」
「朝ご飯、食べてなくって」
「うわ、ほんと?友美が朝ご飯抜くなんて、初めてじゃない?」
「そ、そうでもないんだけど、もう何年も前だから、どうしても元気でないんだ」
「そっかー。でもそれじゃあどうしよう。三時間目は体育だよ?」
「うわー、勘弁してよー」
「七月に入って、暑くなってきたしねー。なにか購買から買って来ようか?」
「あ、そうだ。購買があっ、ってああっ!」
「ど、どうしたの?」
「お弁当、忘れたー!」
 普段、朝食を作り、昼食用のお弁当も持参していたはずが、今日はずいぶんと散々な結果がついてまわった。
あまりの元気のなさに、敬子はあんパンを奢ってくれた。
おかげで、三時間目の体育もなんとか乗り切り、昼食時には久しぶりに購買の行列に並んだ。
麻間は、これほどに散々な仕打ちを自分が受けてしまったのはなぜかと考えた。
絶対、昨日の葉山さんの裸だ……!
「ゆ、友美!?鼻血出てるよ!?」
「え!?」
 文字どおり出血大サービスなのか、昨日と今日で三回も鼻血が出ている。これはやはり、昨日の……。
「もう思い出すもんかぁー!」
 これ以上噴出すまいとポケットティッシュを何枚も使いながら、必死に昨日の映像を掻き消す。

 そうしていつもより体も精神も疲れた学校の帰り道、敬子たちとゲーセンに行きつつも、肝心の遊ぶ意欲が湧かず、みんなが遊んでいるのを眺めて過ごし、プリクラのみは元気な笑顔を作って、そこで寄り道は終了した。
 時刻は、六時を過ぎていた。夏の太陽が、名残惜しくその身を彼方に沈めているころだった。
「それじゃ、また明日!」
「また明日!」
「明日!」
「じゃあねー!」
みんなそれぞれの家に向かって帰っていく。敬子を含む三人は、駅から西、東、南へと向かい、自分は北へと向かっていく。
駅前のコンビニに停めた自転車に乗り、緩やかな上り坂を、街灯の灯りと夕日の残光に包まれて走る。
ある程度走り、台地の平坦な地面になって、車の行き交う大きな道路から、中央線のない住宅街の道へと入っていく。
静かで、歩行者すら見えない夕闇の住宅街を、するりするりと走り抜ける。
 今まで帰り道が寂しくてペダルが重かった。だが今日は、なんだかいつもより力を入れて踏み込める。朝ご飯を食べなかったり、昼食を購買で済ませたりして調子が良くなかったはずなのに、気持ちは帰ることに嫌がっていない。
 今日は、家に自分ともう一人、好きな人がいてくれる。
それが、嬉しくて仕方が無い。
今まで一人で生活してきて、慣れるまでは苦労の連続だったのが、慣れると今度は孤独感に苛まれ、一日たりとも家でくつろげたことなどなかった。
両親はお金だけ支給するばかりで、ちっとも帰ってこない。
ひどい親だ。だが、今思えばそんなことはどうでもいい。
むしろ、生活費を送金してくれることに感謝したいぐらいだ。
もう、孤独感を感じる必要なんて、ないのだから。
 住宅街の隅にある、三階建ての白い外壁をもつ、十坂町でも一際窓から見える景色が評判の、我が家にたどり着く。
もう夕日は沈み、オレンジ色の空が西の彼方に少し広がるだけの時刻だった。
 ガレージのシャッターを開け、自転車を入れて、シャッターを閉め、玄関から入る。玄関前の夜間用自動ライトがつき、それを頼りにカバンをまさぐって鍵を取り出す。
 家の明かりはついていないので、まだ葉山は帰っていないのだろう。鍵を差し込み、回す。
ガチャン
ノブを回して引くと、開かない。
「あれ?」
静かな住宅街で、麻間は初めて声を出した。
鍵を回して、開かなかったということは。
ガチャン
もう一度ノブを回して引くと、開いた。
なぜ、開いている?
玄関、家の中は暗い。カーテンを全て閉め切っているせいだろう。とりあえず玄関の電気をつける。
 葉山は戸締りをしなかったのだろうか?そんなはずはない。
不安が強くなる。明るくなった玄関が、廊下とその先から漏れる暗闇を一層濃くさせ、にじり寄るかのように映らせる。
 いつもの、帰ってきたときの暗さと、違う。
おかしい。明らかにおかしい。家に誰かを泊めたのは葉山が初めてだから、勝手がわからないが、それでも彼自身は戸締りを約束したし、仕事でいる人物だから約束を破るとは考えられない。ましてや、〝あの〟葉山囿羈である。噂に名高い、憧れの彼が、戸締りを忘れたなんてことは万が一にもありえない。考えたくない。そんなことよりも。
 この、体を押し潰すような、圧迫感にも似た沈黙。
一人暮らしだから、自分が黙ればあとは電化製品の稼動音のみだが、今この場にいる、この静けさは違う。自分の心臓の音が聞こえるほど静かなど、あったことがない。
 この、踏み出せない、金縛りのような緊張感。
「大丈夫、大丈夫。まだ、帰ってきてないだけ。忘れただけ」
 静かに、囁いて、言い聞かせる。
違うように思っているが、そうではない。敏感になっているだけだ、こういうことに。
元はと言えば、自分のストーカー退治の依頼がこう思わせて……。
ストーカー。
 途端に、気配が生まれる。
この状況、明らかな不信感、腑に落ちない矛盾点。
原因は、一つしか考えられない。
エドワードはこう言っていた。
『今まで一人だけしか家にいないと思っていた女の子に、居候する男性がいると知れたら、犯人が出てくるかもしれないじゃないですか』
そんなに、早く……。
どうしたらいい。
恐い。恐い。恐い。
誰か、助けを。
そうだ、警察!
 思い立ったが吉日とばかりに、早速カバンを漁って携帯を探す。しかし、どこを探っても手に当たらない。
そこで、携帯電話は学校に持っていかないよう、二階の自分の部屋に置きっぱなしにしていることに気がついた。
携帯電話を、取りにいく?だめだ、それじゃあきっと鉢合わせする。じゃあどうする。
 家の中は一向に沈黙を守り、物音一つしないが、麻間にはもはや犯人がこの家に忍び込んでいるのは確実として考えていた。
二階には行きたくない。階段は一つしかないのだ。上がれば逃げ道がない。
その点、一階ならばまだ窓なり出入り口は何箇所かある。ガラスを壊すことになるが、緊急事態のため仕方ない。
いろいろ考えながら、大事なことに気づいた。思わず自分の鈍さに頭を叩きたくなるような、単純なことだ。
この家から出る必要がある。後ろにある玄関扉を開ければ、すぐ外に出られる。今外へ出て、葉山が帰ってくるのを待つ。これなら、犯人を閉じ込めつつ、助けを待つことができる。いざ犯人に見つかったときは、大声を出せば近所の人が助けてくれる。
 この案に体の全細胞が賛成した。恐怖は消えていなかったが、どうすればいいのかがわかると、体は動く。
冷や汗を首が伝うのも構わずに、後ろのドアを開けようと振り向いた。
 古典的なアメリカのホラー映画であれば、嵐の夜に家に一人でいる女性というのは、もはやお決まりの展開の始まりであり、雷の鳴り響く中、ジェイソンなりスクリームなり、怪人が忍び寄るのは至極予想しやすい展開だ。そして雷光に照らされた彼らのシルエットを見て、女性は戦慄に震え、絶叫するのである。
 雷光に照らされこそなかったが、家のすぐ前に立つ街灯の灯りが、嫌というほど扉のガラスに人影を映し出していた。
「ひっ!?」
 引きつった悲鳴が、喉から零れる。葉山ではない。
葉山は麻間の家の前で玄関のドアに両腕を広げて覆いかぶさるような真似はしない。そんな面倒なことはしない。仕事だからと麻間の家に泊まった彼が、もう夜になった時刻に、依頼主を恐がらせ、近所から変質者呼ばわりされそうな行動はしない。
なにより、最後に家を出たのは彼なのだから、戸締りができれば開けることもできるはずだ。
それでも、今の麻間には外にいる人間は犯人以外の人物という方程式がなりたっている。
「葉山、先輩?」
 人影の動きが止まる。両腕が垂れ下がる。
「葉山先輩、葉山先輩なんですね!?」
「見つけたよお、麻間友美ちゃあん」
 葉山の声ではない。ねっとりとした、中年ぐらいの男の声。
小さい悲鳴と共に、麻間の心に恐怖が広がり始める。てっきり家の中にいると思った犯人が、実は家の外から、しかも今入ってきた玄関の前に立っている。
初めての強い恐怖に、麻間の腰が砕けてしまう。
う、動けない……。
「い、今そっちに行くからね?」

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